2025/04/28 社会 従業員 安全

川田工業「慰霊碑建立プロジェクト」Vol.1

4月28日は「労働安全衛生世界デー」。労働災害の犠牲者を追悼し、職場での安全と健康を促進するための国際的な記念日とされています(制定:国際労働機関 ILO)。この日を機に、本サイトにて川田工業の「慰霊碑建立プロジェクト」をご紹介する不定期連載をスタートします。

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川田工業 慰霊碑



川田工業 慰霊碑建立の経緯

川田工業は、牛久浄苑(茨城県牛久市)に慰霊碑を建立し、2025年3月に完成お披露目となりました。

牛久浄苑内のこの地は、川田工業 建築事業部が牛久大仏(竣工:1993年)の建立を手掛けたことを機に、当時、川田工業の3代目社長であった故・川田忠樹の発案で特別区の2区画を購入していたものです。2022年の川田グループ創業100周年記念事業として慰霊碑建立の企画が検討されていたものの、新型コロナウイルスの影響や川田忠樹の急逝などにより一時中断。翌2023年にあらためてプロジェクトを始動し、1年半にわたるデザイン検討、設計、施工を経て、このたびの完成に至りました。
この慰霊碑は亡くなった方々を追悼するためだけでなく、会社の成長・発展に尽力した社員を称えながら、社業のさらなる繁栄を祈念する意味が強く込められています。



「橋」をモチーフにしたデザイン

慰霊碑は、個人でアーティスト活動を行っている川田工業の社員(事業企画部 三宅律子)がデザイン原案を担当し、川田工業のブランドを象徴する「橋」をモチーフに制作。吊橋を"渡る視点"でとらえたデザインとなっています。

★ テーマは、「これまでの100年、これからの100年」

中央の塔柱は「過去と未来」をつなげる「今」の象徴として、参拝者がそこへ向かうまでの道のりを「これまでの100年」、そこから向かう先を「これからの100年」として歩むことをコンセプトとしています。橋を渡るような感覚で参拝してほしいという思いから、吊橋を下から見上げるような大胆なアングルで遠近感を強調しているのが特徴です。

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吊橋を渡る視点でのデザイン
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塔柱の上部には光学ガラスで制作した社章を配置
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 ケーブル部分の両端では内部の断面を表現



★ デザインの具現化に難航

制作にあたったのは、牛久浄苑の指定石材店である須藤石材株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役社長 須藤恵貞)です。デザインで最も難題となった橋梁ケーブルの遠近感を出すために、石材を円錐状の流線形に仕上げる過程では、3Dモデルを使って何度も試行錯誤を繰り返し、耐久性や耐震性をクリアした上で、石やガラス、金属など厳選された素材と職人による技巧で、吊橋を渡る臨場感を実現しました。

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慰霊碑建立誌

向かって左側に配した「慰霊碑建立誌」には、建立の経緯や建立に携わった人々の思いを、次のように記しました。

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川田工業株式会社は大正十一年(一九二二年)
鍛冶職人であった川田忠太郎が富山県福野町(現 南砺市)に興した 川田鐵工所が礎となり令和四年(二〇二二年)に 創業百周年を迎えた

今日の盛業は創業者を始め諸先輩の尽力の賜物であり
この機にあたり物故者の遺徳を偲び
冥福を祈念するとともに社業のさらなる繁栄を祈念するために
これを建立するものである

令和七年三月吉日
川田工業株式会社
代表取締役社長 川田忠裕



川田工業慰霊碑 設置エリア

 

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5区1番(2区画24㎡)



慰霊碑建立を通して、描きたい未来

この慰霊碑がこれまでの100年を超える歴史とこれから続く未来をつなぐ"かけはし"として、人と場の関わりを生むパブリックアートとしての価値を創出し、すべてのステークホルダーへ感謝を伝えるコミュニケーションチャンスとなることを願っています。



今後は、1年半にわたる制作過程について、本サイトにて順次ご紹介してまいりますので、ご期待ください。



関連情報

【プレスリリース】川田工業が牛久浄苑に「慰霊碑」を建立

https://www.kawada.jp/news/2025/pdf/20250428_memorial.pdf

牛久浄苑

https://bosan.net/

須藤石材

https://www.sudo-sekizai.co.jp/

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