2018/09/05 社会 コミュニケーション

川田工業のお客さま「株式会社竹中工務店」インタビュー

川田工業では、お客さまのご意見やご要望を直接お聞きすることを心掛けております。今回は建築鉄骨事業のお客さまで、総合建設会社である株式会社竹中工務店の調達のご担当者さまにお話をお伺いしました。

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シティータワー国分寺ザ・ツイン


竹中工務店は1610年に創業し、東京ドームなど数多くのランドマークを数多く手掛ける総合建設会社です。


「工務店」という言葉は竹中工務店から生み出されたということをご存じでしょうか?

設計と施工を一貫して請け負う信念から「工務」、お客さまへの奉仕を第一とする想いを示す「店」を組み合わせ、「工務店」という言葉となり定義しました。


同社では品質を重視し、手掛けた建築の一つひとつが「作品」ととらえられています。また、時代とお客さまのニーズに応えるため、長年にわたって蓄積してきた技術を発展させ、地震の被害を最小限に留めるための「免震・制振技術」、シックハウス症候群の原因を突き止めて解決する化学物質制御技術などで活用されています。


川田工業は、以前から同社と数多くのお仕事をさせていただいています。

今回は、東京都国分寺市のツインタワーの超高層ビル「シティータワー国分寺ザ・ツイン」を同社からご発注いただき、2018年3月に無事竣工を迎えました。

この工事は難しい工事であり、製作・建方について設計中から瀧口様の調整の元協力をしてきました。そのご縁で対談を行わせていただきました。

同社設計・施工の本物件において川田工業は鉄骨の製作と、現場で主要な構造材を組み立てる「建て方」を担当いたしました。


今回、インタビューにお答えいただいたのは、同社の東京本店調達部く体グループ課長瀧口さまです。


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川田工業本社にて。(左:瀧口さま、右:川田工業 内田)



川田工業をご採用いただいた経緯

瀧口さま
国分寺のプロジェクトは着工の1年くらい前から打ち合わせをしましたね。

内田
難しい工事でしたよね。

瀧口さま

国分寺のツインタワーは難易度の高いプロジェクトでした。

川田工業さんにお願いした経緯は、御社の工場が鉄骨製作工場の最高水準であるSグレードの大臣認定を取得されていること。

そしてSグレードの中でも、特に技術力・提案力が非常に高いと見込んだためです。

そこで、川田工業さんにプロジェクトの早期の段階から、技術的なアドバイスをいただきながら一緒にものを作りこむことに取り組んできました。

内田
御社にお伺いして、構造設計の小澤さまとお話をしたときに、「二股のボックスは作れるんですか?」と聞かれました。

1本の柱が2本に分岐することにより、角溶接形状や狭隘(きょうあい)部の納まりを説明させていただき、詳細設計に反映となりました。

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瀧口さま

ツインタワーは非常に複雑な形状です。 川田工業さんは複雑形状のものを建てていくための技術力を有していますので、総合的なアドバイスを早期からお願いしました。

内田
当物件は川田工業が鉄骨を製作し、建て方も行っています。

瀧口さま
製作と建て方の一貫体制は非常にエンジニアリング能力がありますよね。



お互いの第一印象

瀧口さま
内田さんは結構熱いタイプで、工場にずっと長くいらっしゃったので、技術肌の方だなと思いました。製作に関する知識も豊富な技術畑出身の営業の方なので話が合うし早いなと、非常に頼りになる印象を受けました。

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内田
瀧口さんは、現場をよくご存じの方ですし、私の知らないところも多々あったので、この人できる人だなと思いましたね。調達業務は、いろんな人との会話の中でキャッチボールができ、ジャッジが早くないとできませんから。

川田工業はTS会(竹中スチールの会・鉄骨分科会)に参加しています。 瀧口さんとはそちらで初めてお会いしました。 TS会は鉄骨の業者と、竹中さんの技術や調達の方が参加する勉強会です。 年によってテーマを変え、現場や工場製作に直結することを議論し、成果を発表しています。

私たちが決めた内容が即図面化でき、形になっていく。素晴らしいと思います。

瀧口さま
TS会では工場見学や現場見学も行います。 現場の鉄骨鍛冶(かじ)工事と現場の工事の生産性向上がテーマだった年には、現場に行っていろいろヒアリングもしました。

内田
これまで現場に行くことはそんなにありませんでした。
自分が工場の技術出身ということで、現場がよくわからないこともあったのですが、『自分たちが作っていた鉄骨がこう納まっているんだ』と実際に見て勉強になりました。現場って素晴らしいなと思います。ものづくりが大好きなので。瀧口さんは元々現場の方ですよね。

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共通点は「ものづくりが好き」。 対談中のポーズも心なしか似ています

瀧口さま
そうです。現場も調達も最終的にものを作ることに関しては同じですが、一番ものづくりの現場に近いのはやはり作業所ですね。
今回のように設計段階から川田工業さんに参画していただいて、設計者と一緒にものづくりに取り組んでいくことができるのは調達かなと思います。
現場はそれを形にしていくという意味では実感が非常に湧きやすく、やりがいがありますよね。



現在のお付き合いと川田工業に対するご要望について

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瀧口さま
川田工業さんにはこれから始まる再開発プロジェクトにも参画していただいています。
川田工業さんのようなしっかりとした鉄骨の製作会社さんに作ってもらうことで、品質が保証され良い作品につながることになります。

それが弊社でいう「建築主や社会の皆さまに貢献していくこと」になると思います。
川田工業さんに関しては、これからも品質や技術力を十分に活かしていただいて、弊社と日々協力しながらパートナーとして一緒にやっていけたらいいなと思います。よろしくお願いします。

また、これからは技術者不足で人がどんどん少なくなっていくという現実があります。
その中でゼネコンは人が少ない中でいかにやっていくのかが課題です。
協力会社さんのエンジニアリング能力は非常に重要な要素となっていますので、そういった分野で協力していただきたいです。
川田工業さんは弊社とは非常に付き合いの長い企業です。 弊社との歴史もありますし、信頼感が築けていることが川田工業さんと一緒に仕事をしたい一番の理由ですね。
企業と企業の信頼関係はそんなに簡単に構築できるものではありません。 そういった長年の付き合いがあって、いくつもプロジェクトを一緒に行っていき、それが今もなおよい建物として残っていることで 今の付き合いがあると思います。

内田
ありがとうございます。



対談を終えて、元々現場にいらっしゃった瀧口さまと元々工場の技術者であった内田は、「ものづくりがとても好きな者同士」の熱い気持ちでつながっているように感じました。 川田工業では、お客さまとのコミュニケーションを大切にし、ご期待に応えられるよう、今後も努力してまいります。



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