2022/08/24 社会 コミュニケーション

Tele-Barista(NEXTAGE)技術スタッフインタビュー 「DAWN ver.β」で語る!(その1)

2022年6月21日、開店1周年を迎えた 「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」(以下、「DAWN」)。 1周年を記念し、「テレバリスタ(Tele-Barista)プロジェクト」から、主に「NEXTAGE」側の開発に携わった川田テクノロジーズおよびカワダロボティクスのプロジェクトメンバーに、インタビューをしました。

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Tele-Barista(NEXTAGE×OriHime)とNEXTAGE技術スタッフのみなさん

●「テレバリスタ(Tele-Barista)プロジェクト」とは

川田テクノロジーズオリィ研究所は、難病や重度障害などによる外出困難者でも、遠隔操作により手先を使った接客業が可能となる分身ロボットを開発する「テレバリスタ(Tele-Barista)プロジェクト」を発表しました。オリィ研究所が開発・販売する分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」と、KTIのグループ企業であるカワダロボティクスが開発・販売する協働ロボット「NEXTAGE(ネクステージ)」を組み合わせることで、遠隔地からでも、バリスタのような接客と手先を使った作業が可能なロボットを開発するプロジェクトです。

第1回となる今回は、「テレバリスタ(Tele-Barista)プロジェクト」のプロジェクトマネージャー 星野由紀子さんです。

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プロジェクトマネージャー 星野由紀子さん

 Profile 星野由紀子 さん

ほしの・ゆきこ●KTI技術研究所 主幹。テレバリスタプロジェクトのプロジェクトマネージャー。自社とオリィ研究所との調整窓口として、関係各所のニーズ等を汲み取りながら、技術開発スタッフをとりまとめている。



技術スタッフが教えるテレバリスタ体験ポイント!
「パイロットが遠隔操作するとき、細かいところを頭のカメラや手のカメラで確認したりしながらもくもくと作業を進めているところに注目してみてください。目線の動きなんかも、つぎに何をやろうとしているかを知ることができておもしろいと思います!」

――星野さんは、テレバリスタプロジェクトで「プロジェクトマネージャー」という責任ある立場でいらっしゃいますが、プロジェクトを遂行する上で心がけていたことはありますか?

星野:
NEXTAGEを使ってくださるパイロットのみなさんや、体験されるお客様にどうしたら喜んでいただけるかということを判断基準にしていました。また、私が率先してオリィ研究所のみなさんや、カフェスタッフのみなさんとの関係構築をすることで、プロジェクトに関わるメンバー全体の空気づくりを心がけていました。

――NEXTAGEはもともと産業用として開発・利用されているロボットですが、テレバリスタプロジェクトでは、協働ロボットとしてこれまでの産業ロボットとは異なる改良をされたと聞きました。テレバリスタNEXTAGEの特長について教えてください。

星野:
一般のお客様を相手にする、飲食物を扱う、パイロットが遠隔操作する、パイロットの体調や動作の制限を気遣った設計にすることなど、すべてがこれまでの産業用NEXTAGEとは異なります。もっというと、お客様だけではなく、運用するスタッフも全員一般の方なので、専門的な知識がなくても動かせる仕組みや方法を常に考えています。 また、まだ完全ではありませんがお客様やスタッフが安心して楽しいテレバリスタを体験できるように安全面についてはできる限り配慮しました。

――テレバリスタプロジェクトを通じて、よかったことやうれしかったことはありますか?

星野:
何より、使ってくれるパイロットの方々の声が聴けることです。みなさんが喜んで使ってくださることで本当にたくさんの力をもらったと思います。最初のリハーサルでパイロットのみかさんとさえさんがNEXTAGEを動かしてコーヒーを淹れてくれたとき、そしてお二人が喜んでくださったとき、心からこのプロジェクトに関われてよかったと思いました。

――今だから言える、テレバリスタプロジェクトのウラ話などはありますか?

星野:
カフェオープン直前2021年6月初旬に、NEXTAGEを搬入したときの話なのですが、現地の状況がこちらの想定とかなり違っていたんです。本稼働までの期間が短いなか、チーム内のエンジニアたちががんばってくれ、ぎりぎりまで調整し、オープン初日に間に合わせたことを覚えています。最後まであきらめない、投げ出さないことが大事だと思いました。

――最後にメッセージをお願いします。

星野:
今回、本当に貴重な機会をいただきありがとうございました。こんな風に直接喜んでいただく声がきけるプロジェクトもなかなかないと思いますし、実験カフェということで、少しチャレンジングなところにもトライできるのがとてもいいと思っています。まだまだやらなくてはいけないことが山積みなのですが、このテレバリスタプロジェクトが、長くパイロットさんたちに使ってもらえるシステムになるように、これからも日々開発を続けたいと思っております。ありがとうございました。



<関連するSDGs目標>

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